先日、私がカレッジで伝授された大学英論文の書き方を徹底解説しました!
まだ読んでいない方はこちら…
留学して英論文の壁にぶち当たることになると思いますが、その際に必ず言われることはcitationです。
私はトロントのカレッジを卒業したんですが、
入学して、ある最初の授業で教授が「初めの論文の提出期限は2週間後、APA styleでin-text citationとreferenceを忘れずに!」と言ったのを今でも忘れません^^;笑
私は「は?なんのこと?」としかなりませんでした。笑
もちろん授業後に教授に質問しても、tutorに質問しても、citation, in-text citation, reference, APAが何のことだか全くわかりませんでした。
日本語のサイトを探しても、意外にないんですよね^^;
この記事ではAPA スタイルフォーマットについて詳しく解説して、少しでも英論文を書く人の足しになれば嬉しいです^^
※この記事では2020年7月現在で最新の7th editonの解説になります。
※引用のルールはここに書ききれないほどたくさんあるので、これだけは押さえておいて!ということと、よく使うだろうものだけを抜粋して書きます。
MLAスタイルフォーマットの解説はこちら↓
Citation/In-text citationとは?
Citationとは引用のことです。
In-text citationとは本文中の引用のことです。
日本の大学でも論文を書く際には、必ず参考文献を記載しますよね。
それです!
「この文献では○○と言っているので、私の意見は正しいですよ~」みたいな感じで、論文を書く際には、自分のthesis statementを支える根拠/証拠を提示します。
その根拠/証拠は他人の文献を引っ張ってくるので、論文内に必ずどの文献を参考にしたのか明記しなければなりません。
これを怠ると盗作になって、成績は0になるか、最悪は退学処分もあり得ます。
APA style formatting
繰り返しになりますが、citation とは引用のことで、その引用フォーマットというのがいくつかあります。
海外の大学ではcitationというと、APA style formatting/MLA style formattingを使って書くのが主流です。
「APAで書いてください!」って言われたら、論文を書く際には、これから書くルールに従って書いていきます。
APAスタイルは主に、social science と education fieldsに使われます。
APAを使う論文は、実験を基にした化学的データを含む論文を書くか、そういったものを参考文献にしているように思います。
完全に私の感覚でしかありませんが^^;笑
ちなみに、MLAスタイルの基本ルールも詳しく説明しているので、「よくわかんないよ!」って方は是非参考にしてください^^↓↓↓
私の学部ではAPAスタイルで書くものが多かったです。
APAスタイルの基本ルール
文字サイズ、フォント等は決まっています。この過去記事を見てください↓↓↓
Title page
title-pageタイトルページはその名のとおり、一番初めのページです。
PDFを見てもらえばわかる通りですが、
の順に書いていきます。
ページの真ん中あたりに来るように書きましょう!
※タイトルとサブタイトルのはじめは大文字です!
※サブタイトルがない場合は書かなくてokayです!
ヘッダーには”Running head: [タイトル]“とページ番号を書きます。
Running headは50字(スペース等含め)を超えてはいけません!長い場合には、うまい具合にタイトルを要約するなり短くしてください^^
※2枚目以降のヘッダーには”Running head”の記載は不要、タイトル名とページ番号だけで大丈夫です。ヘッダー&フッター設定画面で、「一ページ目のみ違うものにする」みたいな項目があるので、それにチェックを入れておくと楽です^^
Introduction(Abstract)~conclusion
sample-22枚目以降は論文の内容に入っていきます。
教授によってはIntroductionの前に、Abstract(論文の要約)を書くよう指示する人もいると思います。その場合はそれに従ってください。
私は書いたことがないのでここでは割愛します!
段落の題名は太文字にします。
Tabボタンを押して、インデントしてから内容を書いていきます。同じ段落内で改行する場合でもTabボタンを押して、インデントをしてください。
ヘッダーには先ほどにも言った通り、大文字でタイトル(Running headは記載しない!)を左端、ページ番号を右端に記載します。
In-text citaionのルール
PDFの例を見てもらうとわかる通り、他の文献の言い換えをしたり、アイデアを他の文献から持ってきた場合は全て、参考文献を引用しなければなりません。
直接引用と間接引用があるので、この2つの書き方を説明します。
直接引用
これは、他の文献から一字一句同じ言葉を引用した場合です。
直接引用の場合は引用部分を””で囲みます。
そして、そこにどの参考文献なのかを記載します。
間接引用
これは他の文献の言い換えです。
この場合には、その文章にどの参考文献なのかを記載します。
では、どうやって参考文献を挿入していくのか…
これが基本になります。
そして、本文中に筆者の苗字を記載する場合、カッコ内には発行年、ページ番号(直接引用の場合)だけを記載します。
PDFの例を取り上げると…
直接引用↓↓
Some researchers claimed “…when Christianity has dominated in this world, the racial hierarchy that white is the top has been constructed” (Christian et al., 2015, p.1734).
この文の””内は、Christianさんその他が2015年に書いた文献のp. 1734の一部をそのままコピーしています!ということを表しています。
間接引用↓↓
According to the social-conflict approach, race and ethnicity can be a factor that generate conflicts (Brady, 2019).
この文は、Bradyさんが2019年に書いた文献を言い換えました!ということを表しています。
筆者を本文中に記載する場合には、カッコ内の情報の置き場はこの2通りになります。
According to the social-conflict approach, Brady (2019) explains race and ethnicity can be a factor that generate conflicts.
According to the social-conflict approach, Brady explains race and ethnicity can be a factor that generate conflicts (2019).
ややこしいですが、筆者の後ろに置くか、文末に置くかの違いです^^;
また「et al.」 は「その他」という意味です。APAでは3人以上の筆者の文献を引用する場合には、初めに記載されている筆者だけを記載し、その他の人は「et al.」で省略します。
筆者が2人の場合には…
カッコ内に記載する場合→ Christian & Smith
本文内に記載する場合→Christian and Smith
引用したページが複数に渡る場合には…
pp. 1743-1744 という風に書きます。「p.」ではなく「 pp.」です!
これは直接/間接、どちらも同じルールです。
「et al.」と筆者の記載の仕方についても、直接/間接どちらも同じルールです。
直接引用の際によく使う記号として…
「…」:一文の中の単語/一部を省く際。
「….」:一文まるまる省く際。
「[]」:直接引用する文中に単語を追記する際。
重要なのは、引用した全ての文に参考文献を記載すること!
大変ですが、これを怠ると盗作になるので要注意!!
References
referencesReferencesは参考文献一覧です。
ここには、自分の論文で使用した全ての文献を記載しなければなりません。
言い換えると、本文中のin-text citationがこのReferencesに記載されていなければなりません。
必ず、アルファベット順に並び替えてください!
これはWord上の並び替え機能を使って一瞬でできます^^
参考文献はWord上でハンギング設定にしてください。
PDFを見てもらうとわかりますが、凸凹になっていますよね。この設定はハンギングです。
ホーム → 段落 → 写真の赤枠の所を「ハンギング」にする → OK
※日本語で「ハンギング」じゃなかったらごめんなさい…。
ここでの参考文献の記載ルールは、文献のフォーマット/作者名の有無/発行年数の有無によって変わってきます。
一番簡単で確実な方法は…学校図書館/公共図書館の文献検索画面にある”citation“を利用する!
論文を書く際には、信頼性のある文献を使うことが求められます。
信頼のある文献とは、学術的な本、学術論文、CNN,CBC,BBCなどの国営放送が発信しているニュースなどです。
こういった文献は図書館のデータベースにあるはずです。
図書館のデータベースであれば、あらゆるcitationを記載していくれています。
なので、APAのものをコピーし、自分のReferencesに貼り付ける!
200%楽ですね^^笑
でも!!残念なことにうまくはいかないものです…。
ここには、よく使うだろうほんの一部を紹介します。
※下記は全てOWLから引用しています。
学術論文
Author, A. A., Author, B. B., & Author, C. C. (Year). Title of article. Title of Periodical, volume number(issue number), pages. https://doi.org/xx.xxx/yyyy
例:Starkey, J. C., Koerber, A., Sternadori, M., & Pitchford, B. (2019). #MeToo Goes Global: Media Framing of Silence Breakers in Four National Settings. Journal of Communication Inquiry, 43(4), 437–461. https://doi-org.gbcprx01.georgebrown.ca/10.1177/0196859919865254
本
Author, A. A. (Year of publication). Title of work: Capital letter also for subtitle. Publisher Name.
例:Stoneman, R. (2008). Alexander the Great: A life in legend. Yale University Press.
Webページ
Lastname, F. M. (Year, Month Date). Title of page. Site name. URL
例:Price, D. (2018, March 23). Laziness does not exist. Medium. https://humanparts.medium.com/laziness-does-not-exist-3af27e312d01
Wikipediaページ
Title of article. (Year, Month Date). In Wikipedia. URL of archived version of page
例:Quantum mechanics. (2019, November 19).In Wikipedia. https://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Quantum_mechanics&oldid=948476810
Ted Talk
Author, A. A. (Year, Month Date). Title of talk [Video]. TED. URL
例:Al-Mutawa, N. (2010, July). Superheroes inspired by Islam [Video]. TED. https://www.ted.com/talks/naif_al_mutawa_superheroes_inspired_by_islam#t-4909
- 筆者がわからない場合には、文献のタイトルをはじめに持ってきます。
- 国連など組織のサイトの場合には、その団体名をはじめに持ってきます。
- 発行日がわからない場合には「n.d.」を記載します。
とはいっても、これ以外にもまだまだたくさんあります^^;
ここで見当たらない場合には参考として、サイト載せておきます!
使う参考文献の種類や筆者の有無など、細かいルールは下記を参考にしてください^^
OWL:https://owl.purdue.edu/owl/research_and_citation/apa_style/apa_formatting_and_style_guide/reference_list_basic_rules.html
GBC Library:https://researchguides.georgebrown.ca/citingsources/APA_examples
McGill Library:https://libraryguides.mcgill.ca/citation/management#reflist
最後に
Citationの基本ルールはOWLのサイトが基本になります。
でも、ここに載っている文献以外にもどうやって引用するのか知りたい!という場面に遭遇すると思います。
大学の図書館ホームページには必ず、Citationのしかたを細かく記載していくれています。
上記以外の大学でも、必ずあるので参考にしてみてください!
本を出版する教授が言っていましたが、100%正確にAPAのルールに通りに書くことは難しいらしいです^^;
例えば、イタリックにするところをしていなかったとか。プロでも間違えると…!
でも、必ず引用した文献には参考文献を記載してください!
口酸っぱく言いますが、海外の大学で盗作はかなり重大な問題になります。
教授は生徒が引用しているかしていないか、すぐわかると言っていました。
彼らは、何千と論文を見てきたプロです!
騙すことは不可能だと思った方がいいです^^;
また学術論文を探す際には、大学のデータベースも使えますが、取り扱っている論文の数に限りがあります。。
図書館の人曰く、Gale literatureが間違いなくおすすめだと言っていました。
取り扱っている数が豊富らしいです!
それと、JSTORも使えるとおもいます^^
トロントでは上記のデータベースを使うには、公共図書館のカードをゲットしてオンラインでサインインすればみることができます!
めちゃくちゃありがたい!!
大学論文頑張ってください^^